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2008年12月 アーカイブ

2008年12月03日

人間国宝のコントが見られる(だけ)/国立劇場十二月歌舞伎公演「遠山桜天保日記」(初日)レビュー

 一度やったら二度と復活されないような復活通し狂言を菊五郎劇団 feat. 時蔵で国立劇場で行うのもすっかり恒例となりました。以前は秋だったものが、正月恒例となり、次回も正月ばかりと思っていたら、今回は師走の公演となりました。

 これまでの復活狂言は、それなりに価値あるものと考えてきたくらい菊五郎びいきのつもりですが、今回の「遠山桜天保日記」はいただけない。とにかく、ゆるい。すごーく、ゆるい。台本も、演出も、出演者も。本当にゆるい。台本の段階から、役者が演じる段階まで、とにかくゆるい。なにがゆるいって、すべて、です。それぞれの場面や幕をおもしろくしよう、とか、そうは言っても通し狂言なのだから、筋でもテーマでも何でもいいから一本とおしてみよう、などというクリエイティブな考えで望んだ人は皆無のようです。おっと失礼、松緑だけは工夫してました。

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2008年12月09日

長谷川一夫

 先月から東宝の演劇に関わるような話の出てくる本を読んでいたところ、先週の金曜深夜(土曜未明)にNHK BS-2の「昭和演劇大全集」で、長谷川一夫主演の『百舌と女』(作・演出:菊田一夫)が放送されました。昭和31年の東京宝塚劇場における“東宝グランドロマン公演”であるとNHKのホームページには記されていますが、これが話に聞く東宝歌舞伎のひとつだったのでしょう。当時、長谷川一夫がどれだけのスターであったのかを分かってない私が平成20年のいま、映像だけを見ると、本当に主演が長谷川一夫なのだろうか?と思えるようなバランスですが、『百舌と女』という芝居そのものもさることながら、「昭和演劇大全集」の渡辺保氏による長谷川一夫の話がおもしろくて、2冊の長谷川一夫本を一気に読んでしまいました。

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2008年12月11日

山村美紗・著「小説 長谷川一夫

 長谷川一夫の人生は、読めば読むほどにおもしろい。母親が長谷川一夫のいとこだというミステリー作家の山村美紗が書いた上下二巻の「小説 長谷川一夫」(昭和60(1985)年刊)は本当におもしろいです。演劇の世界の外にいた人だけに、作家としての距離感と、文字として表現していない行間からも何かが伝わってくるような本です。芸能界や役者の世界特有のドロドロは少ないのですが、歌舞伎の門閥や世襲主義が長谷川一夫の人生や人となりに与えたであろう影響については明確です。

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2008年12月14日

市川團十郎(十二代目)・著「團十郎の歌舞伎案内」

 PHP新書から4月に発売された直後に買ったのですが、半年も積読(つんどく)状態にしてあったので読みました。青山学院大学での特別講義を本としてまとめたものです。歌舞伎全体の話から江戸歌舞伎、そして初代から自身十二代目に至る各團十郎について網羅された内容になっています。もちろん、歌舞伎の一般的なことも丁寧に解説していますので、初心者でもわかりやすい入門書としての役割も兼ねています。

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