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2008年04月 アーカイブ

2008年04月15日

こんぴら歌舞伎(第2部)レビュー スパースター海老蔵

夏祭浪花鑑

「歌舞伎は役者の芸を楽しむもの」などとよく言われます。まさしく、と思うのですが、本当にそうだとしたら今回の「浪花鑑」は歌舞伎ではありません。平成のスター役者を見るだけの演劇イベントと呼ぶのがふさわしい結果でした。

 歌舞伎役者は芸あってこその存在。海老蔵は芸がなくてスター性があるだけの存在のように見えました。その強烈なスター性は、それだけでも余ある説得力も持ち合わせているのですが、どうもスター性にだけこだわっている上に、それだけを頼りにしているようにも見える芝居に仕上げているのが非常に残念です。

 海老蔵のスター性は明らかで、見ているだけでも、おもしろい役者であることに間違いはありません。ただし、あれが歌舞伎の芝居か、と問われれば、ちょっと違います、としか答えようがありません。芸が不在ですから。

 何が不在といえば、まず大坂弁。元は文楽の義太夫狂言ですから、住吉のあたりの当時の方言を綿密に調べることなどしなくても、文楽の大夫さんの語りなどが手がかりとなるのでしょうが、大坂ことばにあまりこだわっている様子はありません。いくら江戸っ子ノリちゃん(勘三郎)から習った初役とはいえ、いかがなものか。2月は松竹座にも出ていたのに、地元の人に学ぶとかしてなかったのだろうか?(文楽座は毎年2月、東京公演ですから不在でしたが。)関西の影響が大きい西日本の四国香川県の公演で、これだけ嘘っぽい大坂弁はいかがなものかと思います。時々イギリス英語っぽくなるだけのアメリカ人俳優によるシェークスピア劇のような無国籍さでいっぱいです。(よく言えばエキゾチック?な「浪花鑑」)

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