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依頼案件を断る権利と勇気

 このエントリーもコメントへの返信として書かせていただきますが、私も常々おもっていることです。

 フリーの通訳者であれ翻訳者であれ、やはり得手不得手があるものです。また、能力とは別の処理スピードというものがあるのですから、案件や条件によっては仕事を断る勇気を持っていただきたいと考えています。仮に資料や用語集が事前に揃っていたところで、この元素や金属がどういう状況下でどういう化学反応をするのか、いや、基本的に何色なのか、なんてことを知らない人が担当されると専門家ばかりの会議では迷惑になる、というのを聞いたこともあります。

 高度な会議はともかく、会社の社内会議で通訳をお願いする案件でも本当は断るなら断っていただきたい、と思って発注することもあるのです、実は。

 たとえば資料が全く出ない、ごくごく内輪の話で3時間以上も一人でウィスパリング。依頼する側に悪気はないのでしょうが、世間一般から見たら極悪非道でケチ以外のなにものでもありません。今はしていませんが、そういう場合に私が間に入って、どうしても一人だけの発注なら最大3時間で、間に必ず休憩を入れてください、などと担当部署に念押しし、また、通訳者なりエージェント側には条件が守られなかった場合にはクレームしてください、と、どっちの味方なんだよ?状態でお願いします。(企業文化的に会議時間にルーズな体質も問題なのですが。)

 ウチの会社はケチです。担当者レベルだと1人1日数万円の通訳料金を惜しいと思う人はいませんが、ちょっと予算管理にうるさい人だと困ります。その一方で下請けをいじめてはいけない、って、おい!って言いたくなることもよくあります。同時通訳は最低2名からなんですよ、って何度説明したことか。

 だから待遇面でも「プロ」は「プロ」に徹して欲しいと思います。(営業優先のエージェントによるプロフェッショナリズムの一部はいかがと思うことはありますが。)5時までの約束ならば、5時に同時通訳ブースからの声が聞こえなくなってもいいと思います。時間管理ができない上にオーバータイムを事前に依頼してないのは、担当者の能力の無さであって同時通訳者が身を削ってまで奉仕すべきことでもないと思ってますし、ウチの会社の一部部門がそうであるように、参加者が少ないからといって通訳者の数が少なくていいなんてことはないのですから、仮にエージェントが引き受けてもあまりにもひどい、もしくは劣悪な環境でクレームしか生まれないような案件はどんどん断って欲しいと心から思います。

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2008年04月05日 08:53に投稿されたエントリーのページです。

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