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通訳者ですが…男です

日本の同時通訳のはじまりがいつなのかは分かりませんが、戦後の東京裁判にせよ、伝説のアポロ月面着陸テレビ衛星生中継の同時通訳にせよ、黎明期において男性が多かったであろうな、とは思うのですが、今ではすっかり女性の職業としてのイメージがほとんどです。

確かに、あらゆるレベルにおいて女性の方が多い、と言ってもいいでしょう。それ自体は問題ではないと思うのですが、問題にしてくれる人達はいます。

10年以上前の話ですが、ウォルト・ディズニー社の某子会社(孫会社)で働いた時は、初日にアメリカ人の人事部長が「男なのに通訳者ねえ」と言ってくれたことがあります。各種差別が禁止されている筈の企業でもこれです。しかも男女同権では進んでいるのがアメリカだったのでは?と言いたくなります。悔しいとは思ったことはありませんが、雇用される身分とはそういうもの。社内通訳者がフリーになるのは、企業の雇用制度における立場の弱さもあるのでは?

とある通訳エージェントに登録していた時は、男性だから、という理由で書類提出させられた求人がありました。エージェントによると、とあるアメリカ系団体だとか。しかも理由がすごくて、現在の通訳者が自分の意見を入れるので。でも、結局はその女性通訳者と折り合いがついたらしく求人自体が無くなりました。

でも、そういう差別意識を持った人達も一部いるということは逆に自分が歓迎されているのかどうか、を敏感に感じ取ることが出来る、ということでもあります。社内通訳者のポジションの面接をして、ボスとなる外国人男性が通訳者を性別で選ぶような人間であるかを嗅ぎ分ける能力も得られるようになるのは幸いなことです。

某アメリカ系企業にフリー通訳者として数ヶ月派遣されて働かせていただいたことがあります。アメリカ人の部長さんには大変、気に入られ、秘書さんともうまくやっていたので契約社員になって、と何度もアプローチされましたがその気になれませんでした。自分が派遣されていた理由は次の通訳者が見つかるまで、ということでしたので、新しい通訳者が決まりました。女性でした。決まった瞬間、アメリカ人部長さんが鼻の下をのばしたのを見て、やっぱり止めておいてよかった、と思いました。

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2007年03月11日 19:06に投稿されたエントリーのページです。

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